土砂等運搬大型自動車使用届出書について

土砂等運搬大型自動車使用届出、これだけだとなんだかわかりませんね。建設業においてダンプを使用する際、必要になるものです。ダンプの横に「新潟◯01234」と書いてあるのがこれです。ちょっとレアな内容ですが、簡単にお話しします。

土砂等運搬大型自動車とは

要するにダンプのことですが、最大積載量が5,000kgまたは車両総重量が8,000kgを超えるものと定義されています。しかも土砂等というは、土、砂利、砕石、そしてアスファルト、コンクリートなどのくずも含まれます。大型自動車で土砂等を運搬するには必要なんですね。

一般道を走行するのはもちろん、建設現場を走行するには「建」のナンバーが必要になることがあります。このナンバー自体は運送業、砂利販売業、砂利採取業、建設業などで表示されますが、それぞれ「営」、「販」、「砂」、「建」と表示されます。

土砂等運搬大型自動車使用届出の方法

土砂等運搬大型自動車使用届出書は甲、乙の2種類あります。甲は使用者に関する届出で、乙は車両に関する届出です。添付書類として、建設業であれば、建設業許可書の写しを添付します。建設業許可を受けていない事業者は、建設業を営んでいることがわかる書類を添付します。ちなみに、新潟運輸支局では契約書、請求書、領収書、納税証明書等で事業の内容を確認します。

まとめ

ウェブなんかで届出について検索しても、よくわからないかもしれません。添付書類に建設業許可書の写しとしか記載がないので、「建」のナンバーには建設業許可が必須だと思われるようです。土砂等運搬大型自動車使用届出書についても承っておりますので、ご相談ください。

建設業許可申請の要件

ちょっと前に建設業許可申請の相談がありました。建設業許可というともう、行政書士って感じですね。簡単に建設業許可について整理したいと思います。

建設業許可とは

建設業でいえば、誰にでもできるわけです。自営業と同じです。しかし、なぜ建設業許可が必要になるかというと、工事によって許可が必要な工事、不要な工事があるからです。建築一式工事は請負代金が1,500万円以上か、木造住宅で延床面積が150㎡以上の工事、建築一式工事以外の工事は請負代金が500万円以上の場合です。これら以外の工事は軽微な工事に該当し、許可は不要です。いわゆる元請けになるようになった時に、建設業許可が必要となるわけです。

建設業許可の要件

建設業許可の要件は次の5つです。

  • 経営管理責任者
  • 専任技術者
  • 財産的基礎
  • 営業所
  • 結核要件に該当しない

経営管理責任者

法人であれば常勤役員、個人であれば本人か支配人が一定の経営経験を有している必要があります。建設業には28種類の業種に分類されていて、同じ業種で5年以上、異なる業種で7年以上の経営経験が必要になります。

専任技術者

専任技術者は営業所に常勤していて、一定の技術を要します。一定の技術というのは、国家資格があるか、10年以上の実務経験を意味します。

財産的基礎

財産的基礎とは、要は現金です。法人であれば自己資金、個人であれば預金残高で500万円を基準とします。

営業所

営業所というのは、少し漠然としていますが、経理事務、書類の保管、応接ができる環境を意味します。

欠格要件に該当しない

欠格要件は、申請本人や法人、あるいは法人役員が過去に不正不当行為、営業停止処分に該当している場合です。

まとめ

建設業許可について簡単に整理しました。事業を大きくする予定はない、下請けのままでいいという場合は、建設業許可がなくても営業できます。しかし、大手の下請けなどでは、金額に関わらず建設業許可が必要になる場合があります。事業者としての信用にもなりますので、興味がありましたら、ご相談お待ちしております。

SDGsの甘いわな❷

前回はSDGsについて簡単に解説しました。今回は、とても良い取り組みなんだが、という話。

SDGsとESG

SDGsによく似た言葉で、ESGというのがあります。ESGは環境(environment)、社会(social)、ガバナンス(governance)のことで、主に投資の分野で用いられます。投資家は企業の株価、財務状況、資産、成長などを総合的に判断し、投資を決定します。しかし、環境や社会への問題が大きくなり、そういった課題解決への貢献度のような基準で投資を決定する投資家が増えてきました。企業は自社の利益追求だけでなく、社会的な貢献に積極的になり、投資家に向けてアピールするようになりました。それがESG投資です。なので、内容はほとんど同じというわけです。

やってる感だけの

企業の業績だけでなく、社会貢献度により投資判断がなされる。そこで、企業もこぞってSDGsへの取り組みをアピールするようになりました。何かとこのレインボー・カラーを目にするのはそのためです。しかし、その内容もよくわからずに雰囲気だけでこのロゴを掲げている企業、団体が多いのも事実です。なんとなくいいことをやってる感だけなんです。

本来であれば、数値目標のようなものを掲げ、事業に対する評価を行い、公表すべきところ。そういう取り組みなしに、ちょっとその趣旨に合っているというような雰囲気だけで、SDGsのアイコンを載せている。しかも、社員にはピン・バッジまで付けさせて。グリーンウォッシュ、という言葉があります。実態が伴わないのに、環境に配慮したと表現することです。例えば、CO2削減の根拠がない、排気ガスの数値をごまかす、など。まさしく、SDGsでも起きていて、SDGsウォッシュなんて言葉があるくらいです。

本当にまずい状況にあるという認識

SDGsが掲げる課題について、本当にまずい状況に追い込まれています。今すぐに正しい行動をとらなくてはならない。にもかかわらず、弊社SDGs、やってますんで、というような軽い認識ではとても改善できるレベルではありません。確かに、関心を持ってもらう、注目してもらう、意識してもらう、ということは意味のあることだとは思います。しかし、現在の深刻な状況を考えれば、そんなのんきなことをいってられないと思うのですが。

まとめ

SDGsを知ったのは、何かのセミナーでした。どうしてそのセミナーに参加したのかは覚えてませんが、随分と前のことです。その時はこんな取り組みもあるんだな、くらいの認識でした。それから、状況は良くなったかというと、どうなんでしょうね。

SDGsの甘いわな❶

国連が掲げる持続可能な成長目標、SDGs。あの虹色のアイコン、あちこちで見かけるようになりました。なんとなくいいことのような感じがして、ついつい便乗してしまいがちですが、とっても小難しいんです、SDGs。本当のSDGsを理解して、ちょっとだけ賢くなりましょう。

国連が掲げる、とは

SDGsは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にある、2030年までに持続可能な世界を目指す、17のゴール、169のターゲットのことです。なぜ国連が取り上げたかというと、資本主義が加速し、地球環境が維持できない。資本主義が加速し、貧富の差が開く。資本主義が良くない結果をもたらしているから、資本主義にブレーキを。しかし、先進国は環境、環境と問題視しているが、途上国の開発に制限をかけ、成長を抑制するのは不平等だ、というのです。

当然の返事だと思います。今までは環境問題なんてのは無視して、生産して消費してを繰り返し、先進国は資本主義のおいしい部分を持っていて、それと引き換えに環境は悪化していったわけです。話がまとまるわけがない。核兵器を所有している国が、所有していない国に対して、所有してはならん、といっているようなものです。

持続可能な、とは

持続可能というのは、例えば石油にエネルギーを依存していては、有限の石油ではいつか地下にある石油が枯渇してしまうので、石油に依存することは持続可能でないということです。しかも、石油を燃料とし、CO2が発生し、地球温暖化となると持続可能でないということです。それから、ビール瓶。ビール瓶のリサイクル率は99%と言われています。ちょっとニュアンスは違いますが、ゴミになることはほとんどないので、いくらでも消費してもかまわないのです。

成長目標、とは

development、成長とか開発という意味です。成長、開発というと、環境問題や労働問題なんかとトレードオフになるわけです。だから、そういった文脈ではマイナスのイメージで語られることが多いです。しかし、成長や開発がなければ貧困の解決は難しいです。

どうしても資本主義は悪となると、成長や開発は語られてはいけない雰囲気になりがちです。なんとなくですが、そうのように感じてしまいます。でも、成長や開発は欠かせないわけで、本当はそこをもっと語ってもらいたいところなのだと、私は思っています。

まとめ

つまり、国連が掲げる・持続可能な・成長目標とは、世界で取り組みながら、誰か・何かを損なうことなく、経済成長を達成する、ということです。ある企業がある商品を作る、そして売る。個人がそれを消費して、ゴミが増える。これが今までの経済モデルでしたが、SDGsはどれだけ消費してもゴミが増えない、だからたくさん消費してください、という意味なんですね。

補助金最新情報(令和4年9月)

新潟県の新しい補助金の情報が入りました。新製品、新技術の開発にかかる補助金です。直近の補助金情報もあわせてご案内します。

イノベーション推進事業

公益社団法人にいがた産業創造機構(NICO)の「イノベーション推進事業」の案内がありました。

「新規性の高い技術等の研究開発事業及び独自の技術やアイデアにより、従来にない画期的な製品開発並びにその販売プロモーションに必要な経費の一部を助成します。」(リーフレットより)

助成金額が100~500万円で、対象経費の1/2以内となっています。対象経費は新技術、新製品開発に係る試作開発、研究及び試作品等の販促PRに係る経費です。この種類の補助金は、革新性をどう伝えるかがキーとなることが多いです。だって、革新性、革新性、っていったって、ちょっと無理があるというものです。期限が10月7日と期限が迫ってますので、すぐに取り掛からなければなりません。

小規模事業者持続化補助金

こちらはご存じかと思いますが、販路開拓等に係る経費の一部を補助するものです。第9回の受付締切が9月20日ですので、今から準備するには難しいです。12月上旬、年明けて2月下旬にそれぞれ第10回、第11回が予定されています。以前は申請すれば、採択されるというイメージでしたが、年々難しい補助金になっています。まだ先だからと思わずに、すぐに取り掛かってください。

ものづくり補助金

いわゆる「もの補助」という補助金で、イノベーション推進事業と似ている内容ですが、こちらは設備投資等を支援する補助金となっています。第12次の受付が10月24日となりますので、まだ間に合うでしょう。

事業再構築補助金

これも注目されている補助金ですので、詳細は省略しますが、現在第7回公募の受付中です。9月30日が締切ですが、次回、第8回公募が年内に予定されています。

事業は計画的に

許認可申請で経営者との面談でよく聞かれるのが、「なんかいい補助金、ない?」です。事業、既存でも新規でも、計画を立てる前にご相談いただければ、許認可申請も補助金もひっくるめてサポートしますが、もう進んでいる状態では許認可申請のスケジュールと補助金申請のスケジュールでは全く別になるため、都合のいいタイミングで補助金がもらえるということ決してありません。わたし自身の営業の下手さもあるわけですが、スタートする前からサポートできるようこうして情報発信していますので、これを読んだ方は、ぜひご相談ください。

まとめ

補助金はタイミングが重要です。交付決定されてもすぐに受け取れるわけではありません。振り込まれるまでの繋ぎの資金が必要になることもあります。ですので、早め、早め、早めの準備をお願いします。スピード感を必要とする事業の場合はそれに相応しい資金調達が必要です。