遺言とは|いい遺言、わるい遺言

遺言、それはもう、財産家がするべきこと、とお思いですか。遺言自体があってもなくても、相続に影響ない場合もあります。しかし、相続で揉めるのは望まれませんよね。

遺言とは

終活、というのが広まって、遺言もさまざまなメディアで取り上げられるようになりました。そもそも、関係ないって思われる人も多いと思います。しかし、遺言でしか対応できないということもあります。

相続というのは、被相続人が亡くなってから発生するものです。亡くなっては、遺産の分配など故人の意志を確認することはできません。そこで、法律で相続人が定められています。相続人以外の人が遺産を処分することはできません。では、相続人とは誰でしょう。これは別のところで説明していますのでここでは省略しますが、相続人をよく確認していないと大変なことになります。

👉 相続人とは

特に、親兄弟がいない人、子どもがいない人は、相続人がいない場合があります。相続人がいないと遺産はどうすることもできません。自分が頼りにしている人に遺産を与えたいと思っても、その人が相続人でなければその遺産を手にすることはないのです。

いい遺言、わるい遺言

いい遺言というのは、相続人が納得できる内容であることが一番です。ただし、それが一番難しいのですが、抑えるべきポイントが3つあります。

  • 誰に
  • 何を
  • どのくらい

相続のところでも説明しましたが、この3つがポイントになります。例え遺言書があっても、必ずしもそのとおりに相続されるとは限りません。遺留分という権利があって、遺言書があったとしてもその法定相続分の2分の1の権利が保障されています。遺言の内容に納得できない相続人がいては、遺言があっても争続になります。

👉 相続とは

わるい遺言というのは、遺言が争続の種子になることです。遺言があることで、相続人が互いに納得できず、裁判になっては何のために遺言を作成したかわかりません。

相続人でなくても相続できる

遺言があれば、相続人でなくても相続できます。これを遺贈といいます。先ほどの身寄りのない人は、子どもがいない人は遺言を作成することを強くおすすめします。私自身、実際に相続人のいない親戚の受遺者となったことがあります。反対に、相続人がいなくて遺産に手をつけられない、というのも近所でありました。自分の死後にそんなトラブルになっているなんて考えたくもないものです。