SDGsの甘いわな❷

前回はSDGsについて簡単に解説しました。今回は、とても良い取り組みなんだが、という話。

SDGsとESG

SDGsによく似た言葉で、ESGというのがあります。ESGは環境(environment)、社会(social)、ガバナンス(governance)のことで、主に投資の分野で用いられます。投資家は企業の株価、財務状況、資産、成長などを総合的に判断し、投資を決定します。しかし、環境や社会への問題が大きくなり、そういった課題解決への貢献度のような基準で投資を決定する投資家が増えてきました。企業は自社の利益追求だけでなく、社会的な貢献に積極的になり、投資家に向けてアピールするようになりました。それがESG投資です。なので、内容はほとんど同じというわけです。

やってる感だけの

企業の業績だけでなく、社会貢献度により投資判断がなされる。そこで、企業もこぞってSDGsへの取り組みをアピールするようになりました。何かとこのレインボー・カラーを目にするのはそのためです。しかし、その内容もよくわからずに雰囲気だけでこのロゴを掲げている企業、団体が多いのも事実です。なんとなくいいことをやってる感だけなんです。

本来であれば、数値目標のようなものを掲げ、事業に対する評価を行い、公表すべきところ。そういう取り組みなしに、ちょっとその趣旨に合っているというような雰囲気だけで、SDGsのアイコンを載せている。しかも、社員にはピン・バッジまで付けさせて。グリーンウォッシュ、という言葉があります。実態が伴わないのに、環境に配慮したと表現することです。例えば、CO2削減の根拠がない、排気ガスの数値をごまかす、など。まさしく、SDGsでも起きていて、SDGsウォッシュなんて言葉があるくらいです。

本当にまずい状況にあるという認識

SDGsが掲げる課題について、本当にまずい状況に追い込まれています。今すぐに正しい行動をとらなくてはならない。にもかかわらず、弊社SDGs、やってますんで、というような軽い認識ではとても改善できるレベルではありません。確かに、関心を持ってもらう、注目してもらう、意識してもらう、ということは意味のあることだとは思います。しかし、現在の深刻な状況を考えれば、そんなのんきなことをいってられないと思うのですが。

まとめ

SDGsを知ったのは、何かのセミナーでした。どうしてそのセミナーに参加したのかは覚えてませんが、随分と前のことです。その時はこんな取り組みもあるんだな、くらいの認識でした。それから、状況は良くなったかというと、どうなんでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です