補助金最新情報(令和4年9月)

新潟県の新しい補助金の情報が入りました。新製品、新技術の開発にかかる補助金です。直近の補助金情報もあわせてご案内します。

イノベーション推進事業

公益社団法人にいがた産業創造機構(NICO)の「イノベーション推進事業」の案内がありました。

「新規性の高い技術等の研究開発事業及び独自の技術やアイデアにより、従来にない画期的な製品開発並びにその販売プロモーションに必要な経費の一部を助成します。」(リーフレットより)

助成金額が100~500万円で、対象経費の1/2以内となっています。対象経費は新技術、新製品開発に係る試作開発、研究及び試作品等の販促PRに係る経費です。この種類の補助金は、革新性をどう伝えるかがキーとなることが多いです。だって、革新性、革新性、っていったって、ちょっと無理があるというものです。期限が10月7日と期限が迫ってますので、すぐに取り掛からなければなりません。

小規模事業者持続化補助金

こちらはご存じかと思いますが、販路開拓等に係る経費の一部を補助するものです。第9回の受付締切が9月20日ですので、今から準備するには難しいです。12月上旬、年明けて2月下旬にそれぞれ第10回、第11回が予定されています。以前は申請すれば、採択されるというイメージでしたが、年々難しい補助金になっています。まだ先だからと思わずに、すぐに取り掛かってください。

ものづくり補助金

いわゆる「もの補助」という補助金で、イノベーション推進事業と似ている内容ですが、こちらは設備投資等を支援する補助金となっています。第12次の受付が10月24日となりますので、まだ間に合うでしょう。

事業再構築補助金

これも注目されている補助金ですので、詳細は省略しますが、現在第7回公募の受付中です。9月30日が締切ですが、次回、第8回公募が年内に予定されています。

事業は計画的に

許認可申請で経営者との面談でよく聞かれるのが、「なんかいい補助金、ない?」です。事業、既存でも新規でも、計画を立てる前にご相談いただければ、許認可申請も補助金もひっくるめてサポートしますが、もう進んでいる状態では許認可申請のスケジュールと補助金申請のスケジュールでは全く別になるため、都合のいいタイミングで補助金がもらえるということ決してありません。わたし自身の営業の下手さもあるわけですが、スタートする前からサポートできるようこうして情報発信していますので、これを読んだ方は、ぜひご相談ください。

まとめ

補助金はタイミングが重要です。交付決定されてもすぐに受け取れるわけではありません。振り込まれるまでの繋ぎの資金が必要になることもあります。ですので、早め、早め、早めの準備をお願いします。スピード感を必要とする事業の場合はそれに相応しい資金調達が必要です。

デザイン思考の次はアート思考

前回、デザイン思考の話をしておいてなんなんですが、デザイン思考が成功するビジネスの必須スキルといいつつ、もはやそれでは足りない、っていうことで、アート思考というわけです。

デザイン思考の限界

確かにデザイン思考は優れた概念ではあるのですが、マーケティングにおいて、ちまちまと調査を繰り返していたものが、今やGoogleをはじめとし、あらゆるビッグデータがカスタマーのトレンドを掴んでしまっているわけです。ある製品のトレンド、人気のショップ、いちいち調べなくても、わかっちゃうようになっちゃいました。そうなると、どこをどう差別化するというのは難しくなってきて、どれも答えは同じになって、同じ商品になって、ってなるのです。

そこで、アート思考がビジネスを変える、みたいになっているのですね。

アート思考とは

デザイン=設計です。前回も話しましたが、デザインもアートと一括りにしてしまいがちですが、デザインとアートは全く別です。どうしても、外見だけを捉えて、このデザインがかっこいいとなりますが、デザインは徹底的に作り込まれたものです。どう見えるか、どう使えるか、を考え抜かれた、設計です。アートは反対に内面から生じる衝動のようなもの、と言えます。アートについて話し出すと長くなるので、簡単に説明すると、どう見えているか、ということです。デザインは反対に、どう見られているか、です。ユーザー、カスタマーがどう感じるかを表現したものが、デザイン。自分自身がこう感じているを表現したものが、アート。

では、アート思考というのは、なんなのか。アートというのは現実とのズレ感、だと思うのです。アート論でないので、ここは簡単に説明しますが、アーティストが現実とのズレを表現したのがアートです。このズレ感がみんなに共有されれば、アートとして評価され、共感が得られなければ、アートではないのです。

リベラルアーツの意味

現代アートで有名な、デシャンの泉。小便器がアートなのか、とアートは全く理解できないという人は多いと思います。しかし、その背景というか、文脈というか、それを読み解いてみると、なるほど、そういう意味だったのか、と合点がいくのです。それを読み解く鍵となるのが、リベラルアーツ、いわゆる人文学です。

大学の人文学部を卒業しても、教職員になるか、研究者になるか、とビジネスにおいては全く相手にされなかった人文学部ですが、ここにきてリベラルアーツが再評価されています。

つまり、数値化された情報だけでは読み取れない事象、その意味を読み取り、ビジネスに落とし込んでいくことができるというのです。

まとめ

ここまでをまとめると、デザイン思考よりもアート思考が優れていると思われるかもしれませんが、そういうことではなくて、アート思考で読み取ったコンテクストをビジネスに落とし込んでいくのは、やはりデザイン思考が必要なのだと思います。

知ったつもりのデザイン思考

ビジネスにおいて、デザイン思考が重要だ、なんて言われています。なるほど、ビジネスをデザインするのか、ってちょっとそれっぽいこと言ってみたりもするわけですが、デザインってなんだろう、ってなりませんか。行政書士がデザイン志向について、考えてみました。

デザインとは

デザイン【design】は英語で設計を意味します。もっと広く図案、模様、造形、構想などの意味もありますが、要は設計です。普段、デザインなんていうと、アートっぽいイメージが強いように思います。ちょっとイケてる感じの、よくわからないっぽいけど、すげーうんちくがある、みたいな。大事なのは、すげーうんちくがある、ってことで、見た目がかっこいいとかっていうのはおまけのようなものです。すげーうんちくというのが、どういうプロセスで、このアウトプットになったのかを表現していて、この部分がデザインだと思います。

例えば、わかりやすく椅子のデザイン、を考えてみると、かっこいい椅子はただかっこいいというのではなくて、誰がどの様に使うのか、ということから、座り心地、そこから得られる効果、その全てを包括して、椅子のカタチができているわけです。なので、その全てをデザインというわけで、椅子のカタチだけがデザインではないのでしょうね。

ビジネスとデザイン

ビジネスにおいても、デザインするということは同じです。商品、サービスをコンセプトから仕入、流通、売上まで、それをまた売るというビジネスモデルを構築する。デザインするわけです。でもこれって今、普通にやっていることです。顧客目線で、ってのが言われているわけで、マーケティングでも基本中の基本です。顧客理解をスタートとし、ビジネスモデルの構築までをまるっとデザインする、それがビジネス・デザインという訳です。デザイン思考という場合、確かにいろいろ考えてビジネスしている、という意味ではデザイン思考に違いないのですが、もっとデザインのレイヤーが違ってきます。問題意識の解像度が違ってきて、徹底的に分析がなされます。あらゆる事柄を数値化するのも特徴的です。つまり、その辺の理解が進めば、自ずと答えが見えてくる、というスキームになっています。要は数学的というか、マーケティングは統計である、というふうになってくるのですね。

まとめ

デザイン思考がビジネスにおいて、有効である、というのは理解できました。というよりも、デザインのないところにビジネスは生まれないということなのだと思います。デザイン思考は統計に基づくもので、いわば理系なんですね。

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キャッシュフロー、って何だったけ?

決算で黒字、利益も出ているのに、なぜか資金繰りが苦しい。儲かったいるはずなのに、いつもお金が足りてない気がする。以前、このブログにも資金繰表が必要だと書きましたが、売上があっても、資金がなければ経営は苦しいですし、場合によっては倒産なんてことも。それ、キャッシュフローですよ。

キャッシュフローとは

キャッシュフロー、つまりキャッシュのフロー。お金の流れ、です。売上があって、経費があって、ってのの差額が利益になるわけです。その利益があれば、いわゆる儲かっている、わけですが、それ以外にもお金の出、入はあります。借入すればお金は増えるし、それを返済すればお金は減ります。積立金なんかもあれば、お金は減る、積立金なので自分のお金ではあるけれど、自由に使えないお金だったりします。反対に、減価償却費は支払っていないのに、損金になっています。減っているはずなのに、使えるお金なんです。

このように損益計算書だけが、お金の出入ではありません。どうしても、売上と経費だけで見積もってしまいがちですが、本当のお金の出入はそれだけではわからないということです。そのお金の出入を示しているのが、キャッシュフローなのです。

本当に必要なお金

キャッシュフローはいわゆる税引き後利益と減価償却費です。ここから借入やら返済やらがあるわけで、最後に必要なお金っていくらかってのは分かりません。売上の入金、経費の支払いは総額でいくらいくら、ってなっていないからです。仕入れの支払いと売上の入金までの期間は異なります。仕入れの支払いをあらかじめ用意しなくてはならないし、どのように資金調達するかによって、その返済の方法も違ってくるものです。それぞれのビジネスモデルによって、本当に必要なお金は異なるのです。

資金繰表の必要性

そこで、必要となるのが資金繰表です。月次の入金、出金を管理するもので、これを作ることで初めて本当に必要なお金を知ることができます。場合によっては日次の資金繰表を作ることもあります。同じ月の精算でも10日に支払いがあるのに、月末まで入金がない、なんてこともあるからです。資金繰表を作成して、資金調達ができていれば、資金がショートするということはまずありません。そのくらい資金繰表は経営において重要な意味を持っています。

資金繰表から分かる経営の安定感

貸借対照表、損益計算表を見れば、経営の内容が分かります。いい会社かそうでない会社かは、ひと目ではっきりします。ではどこをどう改善すれば、いい会社になるのでしょうか。資金繰表からはその改善のポイントを絞ることが可能になります。例えば、仕入れてから、売上までの期間が長く、その入金までの期間も長いなんてなると、その間も人件費、設備費は毎月の支払いがあるわけです。その資金調達をどのようにしているかによって、資金繰りに大きな影響が生じます。

まとめ

コロナ融資で借りてはみたものの、返済で資金繰りが苦しいなんてこともあるかと思います。本当に必要なお金を知るために、資金繰表を作成してみましょう。

資金繰表の作成のサポート、その他資金調達サポートのご相談、お待ちしていおります。